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この記事の内容は、図解スライド資料「人事労務システム 選定ガイド【SmartHR・ジンジャー・マネーフォワード 比較表付き】」として無料配布しています。

紙と手作業の限界と散らばる従業員情報
新入社員が一人入るたびに、担当者の机には書類の山ができます。
雇用契約、社会保険、雇用保険、住民税、給与設定、そして貸与品の手配です。
これらが担当者の頭の中と表計算ソフトだけで回っている会社は少なくないでしょう。
年に一度の年末調整ともなれば、紙の申告書を配り、回収と催促、検算だけで一から二ヶ月が潰れてしまいます。
行政の手続きも電子申請を前提とする流れになり、紙と手作業の限界を感じる場面は多いはずです。
しかし、単に手続きを電子化すればすべてが解決するわけではありません。
雇用契約書、給与計算ソフト、そして手元の台帳に情報が散らばり、どれが最新の従業員情報か分からないという問題が起きます。
なぜシステムを入れても情報がバラバラになるのでしょうか。
人事労務システムが担う三つの業務範囲

原因は、人事労務システムが扱う業務の広さと関係しています。
単一の作業を置き換える道具ではなく、複数の業務をまたぐ基盤だからです。
製品によって得意とする領域が異なるため、まずはどこまでの業務を任せるのかを切り分ける必要があります。
入退社手続きと電子申請の連鎖
一つめは、入退社手続きと電子申請です。
従業員本人がスマートフォンから情報を入力し、必要な書類が自動で作成され、行政への電子申請までつながるかどうかが問われます。
従業員が使う画面の分かりやすさが、担当者の転記や確認の手間を直接左右します。
退社時にも、離職票や社会保険の資格喪失手続きが発生します。
それに加えて、貸与品やアカウントの回収まで管理できると抜け漏れが減ります。
年末調整のアンケート化と進捗管理
二つめは、年末調整です。
年末調整は、人事労務システムの導入効果を最も体感しやすい業務です。
紙の申告書を配る代わりに、従業員が画面の質問に答えていくアンケート形式が主流になりつつあります。
控除証明書のデータを取り込み、未提出者には自動で催促を送り、最終的な結果を給与計算へなめらかに引き継げるかが評価の分かれ目です。
オフィスステーションのように、年末調整などの単一の機能から始められる製品もあります。
小さく始めて効果を確かめたい場合には、こうした選択肢が有効です。
従業員データベースからタレントマネジメントへの拡張
三つめは、従業員データベースからタレントマネジメントへの拡張です。
人事労務システムの本質は、手続きの効率化だけではありません。
常に最新の従業員データベースを持てることにあります。
将来的に人事評価や配置、スキルの管理といったタレントマネジメントまで行いたいのか、それとも手続きの効率化にとどめるのか。
この方針によって、選ぶべき製品は大きく変わります。
主要五製品の出自と得意領域
実際の製品は、それぞれ出自と得意領域が異なります。
- SmartHRは、労務手続きのペーパーレス化から始まり、人事評価や配置といったタレントマネジメントへ領域を広げている路線が特徴とされます。
- ジンジャーは、人事データベースを核として、勤怠や給与、労務などの機能を追加していくシリーズ型の設計思想を持っています。
- マネーフォワードのクラウド社会保険やクラウド給与は、バックオフィス全体を同じシリーズで揃える路線です。
- freee人事労務は、給与計算と労務手続きが一体となっており、同社の会計ソフトと同じ基盤で動くことが特徴とされます。
- オフィスステーションは、労務手続きや年末調整など、自社に必要な機能だけを選んで導入できるアラカルト型が特徴とされます。
将来を見据えて従業員データを活用したいのか、バックオフィス全体を同じシリーズで統一したいのか。
自社の方針によって選ぶべき製品が変わります。
給与計算との一体性と他システム連携
製品の得意領域に加えて、給与計算をどのように処理するかも評価を分けます。
給与計算の持ち方には、大きく三つの型があります。
同一の製品で労務と給与を一体化させる型、同一のシリーズ内で連携させる型、そして労務手続きに特化し給与計算は外部のソフトウェアと連携させる型です。
一体型であれば、労務データの変更が給与計算に自動で反映されるため、転記の手間がなくなります。
一方で、既存の給与ソフトを使い続けたい場合や、社労士に業務を委託している場合は、連携型が現実的です。
すでに社労士に手続きを委託している会社にとっては、社労士側がそのシステムを共同で利用できるかどうかも、隠れた選定条件になります。
勤怠管理や会計ソフトとの接続方式がどのようになっているかも、あわせて確認が必要です。
従業員マスタを一つに定める設計論

システムを入れても情報がバラバラになる理由は、一元化の起点を決めていないことにあります。
システムごとに従業員の情報を二重三重に入力していれば、いずれ整合性がとれなくなります。
あるべき姿は、従業員の基本情報となるマスタデータを人事労務システムに一つだけ置くことです。
入社時に一度だけ情報を登録し、勤怠管理、給与計算、経費精算、そして各種システムのアカウント発行がそこを参照する構造を作ります。
とはいえ、中小企業がいきなりすべてのシステムをつなぐのは現実的ではありません。
まずは人事労務システムを情報の中心にすると決めます。
そのうえで、周辺のシステムを段階的に接続していくのが現実的な解です。
自社に合う製品を選ぶための評価軸
従業員マスタをどこに置くかを決め、給与計算や社労士との連携体制を含めて製品を選ぶ。
そして、年末調整など効果が見えやすい業務から小さく始める。
これが人事労務システム導入の基本方針です。
自社の体制に合う製品を見極めるには、各製品の機能や連携の方式を横並びで比較する必要があります。
本記事の元となったホワイトペーパーには、主要五製品を六つの評価軸で整理した総合比較表と、自社に合う製品が分かる選定チャートを収録しています。
社内の検討資料としてそのまま使える構成になっていますので、ぜひ手元に置いて情報整理に役立ててください。
人事労務システムは、単なる業務効率化の道具ではありません。
会社の従業員データを支える基盤であり、その選定は情報設計の意思決定そのものです。
自社の体制や給与運用に合うシステムの中立的な選定伴走が必要な場合は、専門家の支援窓口も活用できます。
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人事労務システム 選定ガイド【SmartHR・ジンジャー・マネーフォワード 比較表付き】
入退社手続き・年末調整から従業員データの一元化まで ― 主要5製品の比較表+選定チャートで自社に合う選び方が分かる
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