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この記事の内容は、図解スライド資料「経理・労務の年間業務カレンダー【月別タスク一覧・保存版】」として無料配布しています。

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経理・労務の年間業務カレンダー【月別タスク一覧・保存版】

毎月の給与計算や支払処理は問題なく回っているのに、特定の季節になると突然残業が増え、手続きの漏れや遅れが発生しそうになる。 そのような経験があるかもしれません。 それは担当者の能力不足によるものでしょうか。 そうではありません。 経理と労務の仕事が持つ、ある特殊な構造に理由があります。

経理と労務に潜む二層構造

バックオフィスの業務は、毎月繰り返すルーティンと、年に1回だけ訪れる山場の二層構造になっています。 この山場は、すべて期限つきの法定手続きです。 しかも、その期限は暦に固定されています。 自社の都合で時期をずらすことはできません。 そのため、特定の月に業務が集中し、担当者の負荷が跳ね上がります。

特に、経理や労務を1人で担当している会社では、この構造が大きなリスクになります。 年に1回の山場が、担当者の頭の中にしか存在しない状態になりやすいからです。 見落としや期限遅れが起きるだけでなく、急な退職時に引き継ぎが不可能になります。 この状況を抜け出すには、1年の山場と段取りをカレンダーとして可視化し、前倒しできる仕事や外注できる仕事を選び出す必要があります。

経理と労務の1年を俯瞰する

経理・労務の年間業務カレンダー【月別タスク一覧・保存版】のスライド

具体的に、どのような山場がいつ訪れるのでしょうか。 ここでは3月決算の会社を例に、経理と労務のタイムラインを追ってみます。

経理の4つの山場

経理には大きく分けて4つの山場があります。 一つめは、決算から税務申告にかけての時期です。 実地棚卸や決算整理を行い、法人税、消費税、地方税の申告と納付を行います。 申告期限は原則として決算日から2ヶ月以内です。

二つめは、1月の提出ラッシュです。 償却資産申告、法定調書合計表、給与支払報告書など、行政への提出物が集中します。

三つめは、中間申告と納付です。 前期の実績に応じて、年度の途中で法人税や消費税を申告し、納付する必要があります。

四つめは、年末年始の締めです。 12月の締め作業や支払いの集中に加えて、直後に控える1月の提出物の準備が連続します。

労務の4つの山場

労務にも、経理と同じように4つの山場が存在します。 一つめは、労働保険の年度更新です。 前年度の賃金総額を集計し、例年6月から7月にかけて申告と納付を行います。

二つめは、社会保険の算定基礎届です。 4月から6月に支払った給与をもとに標準報酬月額を決定する手続きで、例年7月上旬が期限となります。 標準報酬月額とは、社会保険料を計算するための基準となる金額のことです。

三つめは、年末調整です。 11月頃から従業員に書類の提出を求め、12月に計算を行い、源泉徴収票の交付や給与支払報告書の提出へと続きます。

四つめは、36協定の更新と届出です。 時間外労働を行うために必要な労使協定であり、有効期間が満了する前に更新しなければなりません。 年度始めを起算日としている会社であれば、3月頃が準備期間になります。

これらに加えて、6月給与からの住民税特別徴収の新年度切替や、賞与を支給した際の賞与支払届なども発生します。 経理と労務を兼任している場合、これらの山場が同じ時期に重なり合うことになります。

決算月が変わっても動かない手続き

ここまでの流れを見て、自社は3月決算ではないから関係ない、と感じたかもしれません。 しかし、暦に固定されている手続きは決算月が変わっても動きません。 労務の山場である年度更新、算定基礎、年末調整、住民税の切替は、どの会社でも同じ時期に発生します。 経理の1月提出物も同様です。

動くのは決算関連の手続きだけです。 決算月を基準に、実地棚卸や申告納付、株主総会の時期がスライドします。 したがって、自社の決算月に合わせてカレンダーを読み替える必要があります。

ここで注意すべきは、固定された労務の山場と、スライドした経理の山場が衝突するパターンです。 たとえば12月決算の会社では、決算作業と年末調整が完全に重なります。 5月決算の会社であれば、7月の税務申告と、算定基礎届や労働保険の年度更新が同時にやってきます。 このような山場の衝突を事前に把握しておかなければ、業務は確実に破綻します。

毎月の型を固め、繁忙期を平準化する

経理・労務の年間業務カレンダー【月別タスク一覧・保存版】のスライド

年間の山場に耐えるには、前提として毎月の月次ルーティンが安定していなければなりません。 月次が締まらない会社は、決算も年末調整も遅れます。 月初に前月の締めと月次試算表の作成を行い、月中に請求や給与計算を済ませ、月末に入金確認と翌月の準備を行う。 この型を固めることがすべての出発点です。 月次試算表は翌月の何営業日までに完成させる、と社内で期限を宣言して固定するのがよいでしょう。

その上で、年1回の山場を平準化するための手立てを打ちます。 方法は3つあります。

  • 前倒し
  • 外注
  • 自動化

年末調整の書類回収を10月から始める。 1月の提出物は12月中に下書きを済ませる。 これらは前倒しの例です。

しかし、社内のリソースだけで乗り切るには限界があります。 そこで、山場だけをスポットで外注することが、中小企業にとっての現実的な解になります。 年末調整の計算や労働保険の年度更新など、年に1回しか発生しないが作業量が多いものは、BPOなどの外注先を頼るべきです。

同時に、勤怠から給与、会計へのデータ連携を行い、転記作業をなくすといった自動化も進めます。 判断が必要な業務は社内に残し、作業にすぎない業務は外注や自動化に回す。 この仕分けを行うことで、閑散期に業務改善やマニュアル整備を行う余裕が生まれます。

カレンダーで引き継げる状態へ

年間の山場を毎年ゼロから思い出し、そのたびに慌てる状態を続けるわけにはいきません。 自社の決算月に合わせて山場をカレンダーに書き込み、各タスクの担当者を決め、前倒しや外注の計画を立てる。 この手順を踏むことで、業務は担当者の頭の中から外に出ます。

本記事のもとになったホワイトペーパーでは、経理と労務のタスクを1月から12月まで網羅した月別カレンダーと、決算月別の読み替え早見表を収録しています。 自社の繁忙期を可視化し、業務を確実に引き継げる状態にするための道具として活用してください。

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