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この記事の内容は、図解スライド資料「経理・会計SaaSツール30選 比較早見表【2026年版】」として無料配布しています。

昔は会計ソフトを1本買い、足りない部分は表計算ソフトと紙で補えば経理は回っていた、と感じることがあるかもしれません。
確かに、取引先が少なく、社員の経費精算も月に数件であれば、それでも問題はありませんでした。
しかし、現実に事業が成長し、取引の数と種類が増えた経理の現場を見ると、そうではないことに気づきます。
手作業での転記ミスが起き、紙の領収書をファイリングするだけで月末の残業が増えていく。会計ソフトの周りに、経費精算、請求書発行、受取といった専門特化のSaaSが乱立しているのは、この手作業の限界を解消するためです。
結果として、どれをどう組み合わせればいいのか分からなくなっているのが実態です。
これらのツールは、どのように整理し、選べばよいのでしょうか。
まずは、経理業務を4つのゾーンに分けて整理することから始めます。
心臓部となる会計ソフト本体
帳簿と決算の心臓部となるのが、会計ソフト本体です。ここがすべてのデータが集まる終着点になります。
簿記の知識がなくても使える設計で、起業直後や小規模な企業に強いのがfreee会計です。画面の案内に従うだけで仕訳ができるため、専任の経理担当者がいない段階で重宝します。
一方、銀行口座やクレジットカードからの明細の自動取込に優れ、周辺サービスとの連携の広さを持つのがマネーフォワード クラウド会計です。
老舗としては、全国の会計事務所のネットワークとの親和性が高い弥生会計オンラインがあります。顧問税理士と同じ画面を見ながら相談できるのが強みです。
企業の規模が大きくなると、求める機能が変わってきます。中堅企業向けには、部門別の業績管理や内部統制に強い勘定奉行クラウドや、柔軟な部門・プロジェクト管理ができるPCA会計クラウドが定番です。
上場を視野に入れた企業であれば、厳密な承認フローや監査対応を備えたマネーフォワード クラウド会計Plusが候補になるでしょう。
支出まわりの経費精算と法人カード

会計ソフトという心臓部が決まれば、次は手足となる周辺業務を整える段階に入ります。
経費精算ツールの選択肢
交通費や備品代を社員が立て替え、後から精算する業務には、経費精算ツールが使われます。
導入社数が多く、交通系ICカードの読み取りや社内規定のチェックなど、日本の複雑な実務を網羅しているのが楽楽精算です。
速さを求めるなら、スマートフォンの撮影で即座にデータ化できるAI-OCRを備えたバクラク経費精算があります。入力の手間を減らすことに特化しています。
完全なペーパーレスを志向するなら、紙の原本の回収から倉庫での保管代行まで、フルサービスで提供するTOKIUM経費精算が選択肢に入ります。
また、マネーフォワード クラウド会計をすでに使っているなら、セット利用でマスターデータなどをスムーズに連携できるマネーフォワード クラウド経費が自然な流れです。
海外出張が多い企業や外資系企業であれば、多言語対応や各国の税制に強いグローバル標準のConcur Expenseが向いています。
立替精算そのものを無くす法人カード
経費精算のツールを入れるだけで、支出管理は解決するのだろうか。そうしたかった、とは思います。
しかし、月末に大量の精算申請が上がってくる構造自体は変わりません。そこで最近のトレンドは、社員に立て替えさせない設計へと向かっています。立替精算そのものを無くす法人カードや支出管理ツールの活用です。
スタートアップの定番となっているのが、限度額の柔軟な設定とリアルタイムの利用管理を備えたUPSIDERです。
バクラクビジネスカードは経費精算システムと一体になっており、カードで決済した瞬間に仕訳がデータ化されます。freee会計と直結し、利用明細がそのまま帳簿に反映されるfreeeカードもあります。
請求と入金まわりの業務
支出の次は、お金を受け取る側の業務です。請求書の発行、受取、そして入金と債権の管理です。
請求書を出す業務
請求書を出す業務には、低価格から始められる定番のマネーフォワード クラウド請求書があります。
弥生グループのMisocaは、無料プランから使える老舗の請求書発行ツールとして広く知られています。
受託開発やコンサルティング業に人気なのが、見積書の作成から請求、さらには案件ごとの採算管理までを一体で行えるboardです。
大量の取引先に対して、帳票の一括電子発行を行いたい場合は、バクラク請求書発行が力を発揮します。
請求書を受け取る業務
請求書を出す業務は、古くからツールが存在していました。
一方で、請求書を受け取る領域は、インボイス制度や電子帳簿保存法への対応を機に急成長しました。紙やPDFなど、さまざまな形式で届く請求書を処理しなければならないからです。
あらゆる形式の請求書を高精度でデータ化するのが、Sansanの提供するBill Oneです。
AI-OCRの読み取りの速さを強みとし、すぐに仕訳データを作れるのがバクラク請求書受取です。
受け取った紙の原本の保管までフルサービスで任せたいならTOKIUMインボイス、まずは低価格で始めやすいものを探すならinvox受取請求書が候補になります。
入金と債権の管理
請求書を出して受け取るだけで、業務は終わるでしょうか。
月末月初には、銀行口座への入金データと、発行した請求データを突き合わせる消込地獄が待っています。振込名義が違ったり、手数料が引かれていたりして、目視での確認は限界を迎えます。この作業も自動化の対象です。
請求管理ロボは、請求の発行から入金の消込、さらには未入金時の督促までを自動化します。
V-ONEクラウドは入金消込の専門ツールであり、入金データと請求データを自動で突合し、差額の理由を学習していきます。
売掛金の保証、つまり与信管理を行うのがURIHOです。取引先が倒産した際にも代金を保全してくれます。
未来の数字を語る攻めの経理

ここまでのツールはすべて、過去と現在の数字を正確に処理するためのものです。
しかし、経理の役割はそれだけではありません。未来の数字を語るための領域が存在します。経営管理とAI経理のツールです。
経営管理SaaSの代表格がLoglassです。各部門に散らばる予算と実績のデータを一元化し、予実管理を効率化します。
予算策定から差異分析までのプロセス設計が丁寧なのがDIGGLEです。どこで計画とのズレが生じたのかを追跡しやすくなります。
マネーフォワードグループのManageboardは、会計データと連携して将来の予測と分析を行います。
経理業務そのものの自動化を進める経理特化AIが、ファーストアカウンティングです。仕訳の推論や確認作業をAIが代替します。
手書きの帳票など、まだ紙で残っている情報をデータ化するには、AI-OCRの国内代表格であるDX Suiteが使われます。
決算書を作る経理から、未来の数字を語る経理へ。これが4つめのゾーンの役割です。
ツール選びの3原則
経理業務を4つのゾーンに分けることで、ツールの役割は整理できました。しかし、これらをどう選べばよいのかという問いが残っています。
選び方には3つの原則があります。
- 会計ソフト本体を先に決める
- 一番痛い業務から1つだけ入れる
- 連携を必ず確認する
一つめは、会計ソフト本体を先に決めることです。freeeの系列にするか、マネーフォワードの系列にするかで、周辺ツールとの相性が決まります。心臓部を固定しなければ、手足は動きません。
二つめは、一番痛い業務から1つだけ入れることです。すべてのゾーンを一気に自動化しようとすると、現場の業務フローが激変し、混乱して失敗します。まずは最も手間がかかっている業務を見極める必要があります。
三つめは、連携を必ず確認することです。周辺ツールから会計ソフトへデータが流れないと、結局は手入力が残ってしまいます。
これら3つの原則に従って、自社の状況と照らし合わせながらツールを選んでいくことになります。
各ツールの比較早見表や、自社に合うツールを見極めるための選定チェックリストの実物は、ホワイトペーパーに収録しています。手元に置いて確認したい場合は、ダウンロードしてご活用ください。
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